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スレッド一覧

  1. 二紫会経済学(1)
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花を愛でる(86)

 投稿者:73年度生山崎博之  投稿日:2018年 3月18日(日)09時52分39秒
返信・引用 編集済
  「雑草という草はない。草にはすべて名前があります」
植物学者でもあった昭和天皇のお言葉です。

「この花、何ていうか知ってる?」
今日散歩の途中に妻が小さな花を指さして質問してきました。勿論わかりません。
「雑草だな」
「ホトケノザって言うのよ」
「仏の座?!」
何と洒落た名前でしょう。思わず昭和天皇のお言葉を思い出しました。
 
 

推薦図書(106)

 投稿者:73年度生山崎博之  投稿日:2018年 3月17日(土)21時27分32秒
返信・引用
  『新鉄客商売 本気になって何が悪い』(唐池恒二・PHP・07年9月)

推薦図書(101)で紹介した『鉄客商売』の続編です。
JR九州の会長の奮戦記、この素晴らしさはカンブリア宮殿でも放映されましたので、ご覧になった方も多いかと思います。
メチャクチャ面白い!読んだすべての人たちの心を燃え上がらせること間違いありません。
 

花を愛でる(85)

 投稿者:73年度生山崎博之  投稿日:2018年 3月17日(土)10時25分48秒
返信・引用
  今は昔、同志社大学学生会館というのがありました。現在寒梅館があるところですね。
この学生会館の本屋さんで買った本をラウンジで読みながら講義の合間の時間を過ごしたものでした。絵も好きなので、画集も買いました。今でも手元にありますが、この本屋さんで買った「日本の名画15 竹内栖鳳」、定価が450円とありますので、時代を感じます。その画集の中の絵に、積上げられた薪の束の上に留まっている鶯が散り始めた桜の花びらを見ている『惜春』という作品があります。

我家の庭の杏の花が散り始めたのを眺め、この栖鳳の『惜春』の絵と学館ラウンジで過ごした時間を思い出したひと時でした。
 

京セラ

 投稿者:ホソカワ  投稿日:2018年 3月12日(月)12時31分38秒
返信・引用
  本社の京セラ美術館はよかったなぁ。
それにも増して、受付嬢の来客対応力は流石でした。
京都No2!
 

うつりゆく時代(27)人工知能AIの事例 ⑮ 金融 その3

 投稿者:二村重博  投稿日:2018年 3月11日(日)10時07分38秒
返信・引用
  (4)銀行の取り組み
 前回みたように銀行は、フィンテックが銀行を脅かすものと考えるより、有望なIT(情報技術)企業と組んで新たな商品やサービスを提供するという戦略に変わってきました。つまり、銀行は「自前主義を捨て、外部との連携を通じて新しい『金融生態系』を模索する」(17/09/21)段階に来ています。このことから考えられる分野を整理すると以下のようになります。
○ ビッグデータの活用:ビッグデータを分析することから最適な金融商品の提供が可能になります。
○ AIの活用:個人向け融資の審査や資産運用の自動化を可能にします。
○ ブロックチェーンの活用:仮想通貨の利用や口座開設を簡素にします。
○ 仮想通貨やスマホの活用:決済や送金が安く早くできるようになります。
 以下では、大手の3銀行(三菱東京UFJ銀行(三菱UFJフィナンシャル・グループ)、みずほフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャル・グループ)とその他の銀行に分けて最近の事例を見てみます。

① 大手3銀行の取り組み

 三菱東京UFJ銀行(三菱UFJFG)
○ 海外への送金と決済
 日立製作所とシンガポールで金融システムの共同開発に乗り出し、2018年にはブロックチェーンで電子小切手を決済できるようにする計画で、日本のフィンテック事業の海外展開は初めてとのことでした(16/08/22)。
 また、「2018年初から、仮想通貨の中核技術であるブロックチェーンを活用した次世代型の国際送金サービスを始める。米バンクオブアメリカ・メリルリンチなど米欧豪の大手6行と連携。米ベンチャーのリップルが持つ技術を活用し、即時決済を可能とする。高止まりしていた手数料も引き下げる見通しだ。新技術を通じた世界連合で、銀行システムの利便性を高める」(17/03/31)とのこと。これまでは国際銀行間通信協会(スイフト)の中継銀行を通していましたが、これからはそれを通さずに送金が可能となり、着金情報の確認も容易となるので利用者の利便性は高まることになります。
 ○ 外部企業との関係
 中小企業向けの取引先開拓にAIを活用するために、17年2月初めにAIを使ったデータ分析に強いベンチャー企業ゼノデータ・ラボ(東京・渋谷)に出資。ベンチャーに直接投資するのは初めてとのことです。
 また、「9月25日、スマートフォン(スマホ)アプリなどの開発者向けサイトを開設する。振り込みや入出金明細の照会といった口座情報へ接続するための仕様『API』の公開を控え、家計簿サービスを手掛ける企業などを事前に囲い込む狙いがある」(17/09/21)とのことで外部企業との連携にも力を入れています。
 ○ 新会社設立
 「家電や自動車のメーカーなどと組み、モノやサービスをネットで自動発注して決済まで終えられる仕組みをつくる。I o Tに適した金融のインフラを整え、新しいサービスの普及を後押しする」(17/07/31)ということで、10月に「ジャパン・デジタル・デザイン」という新会社を立ち上げるとのこと。17年4月に改正銀行法が施行されて、銀行はフィンテック関連の企業を設立できるようになったこと、三菱UFJは仮想通貨「MUFGコイン」の発行も計画していることなどで、ビジネスの拡大を狙ったものです。
 ○ 仮想通貨(デジタル貨幣)発行
 三菱UFJは「17年度から独自の仮想通貨『MUFGコイン』を一般向けに発行する計画」(16/12/26)とのことなので、同記事から、このMUFGコインはどのような特徴があるか見てみます。
 まず通常の通貨である円と比較すると、通貨は口座管理や送金にコストと時間がかかるという短所がありますが、それに比べてMUFGコインは口座(ウォレット)の管理や送金が早くて安いという長所があります。仮想通貨であるビットコインと比べると、ビットコインは価格変動が激しいという短所がありますが、MUFGコインはコイン=1円で固定されるので安定しています。さらにコンビニなどのポイントと比較してみると、ポイントは利用者間で交換できませんが、MUFGコインは通貨やポイントなどとも交換できるという長所があります。

 みずほFG
 ○ 個人向け融資
 ソフトバンクと組み昨年9月からAIを使った個人向け融資を始めました。これは国内では初めてとのことです。「みずほ銀行とソフトバンクが出資するJスコア(東京・港)が、(9月)25日、国内初となる人工知能(AI)を使った個人向け融資サービスを始めた。年齢や学歴などから信用力を自動で算出し、融資額や金利を個々人ごとに提示する。若年層を中心に開拓していく戦略で、消費者金融業界などにとって脅威になりそうだ」(17/09/26)というもので、今後の展開が注目されます。
 ○ 新会社設立
 「(17年)6月をメドに、IT(情報技術)分野のベンチャー企業をつくる。仮想通貨や人工知能(AI)を活用した審査といった新たな事業を開発し、将来は株式公開を目指す」(17/04/30)ということでベンチャーキャピタルWiL(米カリフォルニア州)と詰めの協議を始めたということです。
 ○ 仮想通貨(デジタル貨幣)発行
 「個人がインターネットやお店などでの支払いに使える新しい仮想通貨の創設へ向けて、みずほフィナンシャルグループやゆうちょ銀行、数十の地銀が手を組む。円と等価交換できる仮想通貨『Jコイン(仮称)』を扱う新しい会社を設立。銀行の預金口座とつなぎ、仲間同士や企業との間で決済のお金を自由にやり取りできる。・・・みずほは今月、ゆうちょ銀のほか横浜銀行、静岡銀行、福岡銀行をはじめとする地銀70行、IT企業が参加する準備会合を開いた。金融庁も一定の理解を示しており、近く詰めの協議に入る。三菱UFJフィナンシャル・グループは『MUFGコイン』を試行中。みずほも独自の道を探ってきたが他行も参加できるプラットフォームに転換。三菱UFJにも合流を打診し、両行で可能性を探っている」(17/09/17)」というもので、さらに、みずほFGは「デジタル通貨『Jコイン』を2018年に発行する。来年3月までに実証実験を始める。スマートフォンでQRコードを読み取り、決済する仕組みを整える。コイン加盟店が負担する手数料は、クレジットカードより安く設定する。ほかのデジタル通貨や電子マネーと交換できるようにもし、20年の普及を目指す」(17/12/27)としています。またJコインは円と同じ価値で交換し、中国のアリペイとの接続もできることを目指しています。

 三井住友FG
 ○ 新会社の設立
 「近く顧客データの解析を担う共同出資会社をヤフーと設立。ヤフーの技術で膨大なデータを分析し、預金残高の兆候から金融商品への潜在ニーズを探る」(17/09/21)ということです。
 「4月にアイルランドのベンチャー企業などと新会社『ポラリファイ』を設立。パスワードの代わりに指紋や声で本人確認する技術で、ネット通販や旅行予約サイトなどに採用を呼び掛けている」(17/09/22)ということで、ネット決済の分野で生体認証の技術を確立し、金融サービスを提供する「プラットフォーマー」の座を狙っているとのことです。

 3メガ銀行共通事項
 ○ API接続
 3メガバンクは、「法人向けサービスでベンチャー企業と連携し、IT(情報技術)を駆使した『フィンテック』を本格的に提供する。低コストで安全性も高い先端技術などを使い、顧客の銀行口座と人工知能(AI)を活用した会計ソフトや電子商取引(EC)決済のサービスを結びつける」(16/10/16)ということで、その技術の一つは「API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)接続」というもので、銀行の口座情報などに、ベンチャー企業が簡単にアクセスできるようになります。「API接続はみずほ銀行が一部企業と近く開始し、三井住友銀行と三菱東京UFJ銀も来春に始める」(同)ということです。
 ○ QRコード規格の統一
 3つのメガ銀行は、「スマートフォン(スマホ)決済で連携する。支払時に使う『QRコード』の規格を統一し、2019年度の実用化を目指す。・・・QR決済は中国が先行しており、ようやく日本も追随する体制が整う」(18/02/28)ということで、3メガ銀行の決済システムが共通の基盤になり、日本でも現金を使わないキャッシュレス化が進むことが期待できます。つまり、「QRコードを使った決済が浸透すれば、利用者個人は現金を持ち歩かずに済む。コンビニやスーパー-の店頭でスマホでQRコードを読み取ると、銀行を利用する個人の口座から代金を自動的に引き落とせる」(同)からです。日本の現金決済比率は65%で、先進国平均の2倍も高いので、キャッシュレス化を進めることで個人の利便性向上と銀行のコスト削減が期待できます。
 ○ 統一デジタル通貨へ
 3メガグループは仮想通貨取引所のビットフライヤー(東京・港)にそろって投資しました。「ビットフライヤーがノウハウを持つ仮想通貨を安全に使う技術を使えば、今は10万円送るのに数千円かかる海外への銀行送金を大幅に安くできる。ネットを通じ24時間送金できる仕組みを作れる」(17/02/14)とのことですが、問題は各銀行がそれぞれのデジタル通貨を研究・開発していますので、異なる規格が並立すると普及にブレーキがかかりかねない、ということです。つまり、「三菱UFJは、仮想通貨の代表格であるビットコインの中核技術であるブロックチェーンを使った『MUFGコイン』を開発中。みずほはゆうちょ銀行などと組んで『Jコイン』の開発に取り組むなど仕組みが異なるが、規格争いは避けるべきだとの認識では3メガバンクとも一致している」(17/10/28)ということで、3メガ銀行の協議会を立ち上げることになりました。「協議会では互換性をどのように持たせるかや、統一に向けた技術的な課題などを洗い出すとみられる。金融庁が協議会づくりを促してきた経緯もあり、(17年)11月に設立する」(同)ということですが、どのように進展するかも目の離せない項目です。

 

卒業してから

 投稿者:5期生 ひろせ  投稿日:2018年 3月10日(土)09時28分13秒
返信・引用
  学生時代は勉強もせず、毎日新町別館音楽練習場に入り浸っておりました。そのため、立派な図書館にも数えるほどしか行ったことがありませんでしたし、ゼミの時間も半分寝ていました。
  所属学部は、吹奏学部だったのだと思います。♪( ´θ`)

  しかし、仕事を始めてみると、そんなに甘くなく、学生時代に一年かけてもほとんど理解していなかった簿記も、必要に迫られて一週間てマスターせざるを得なかったこともありましたし、門外の民事訴訟法や民事執行法も実践的な対応を短期間で覚え、執行官や弁護士と行動したり、ある時は食の専門家、ある時は建築の専門家のフリをしていました。
  つくづく思うことは、「学生時代にもっと勉強していたらなぁ」。大学の施設を活用していなかったことも悔やまれます。
  だからというわけではありませんが、大学に近いこともあって、近年は仕事の資料読みを寒梅館や良心館で行うことが少なくありません。大量の資料を担いで行って、ノイズキャンセルヘッドホンを付けて、勉強しています。家の机だと、資料を何冊も同時に広げて取り替えたりすることが困難ですが、ラウンジの机だと容易。しかも、冷暖房完備!
  それに、家だといろいろな誘惑がありますが、それも断ち切れます。

  もっと早くに勉強に努めていればなぁ、と思いますが、もはや還暦直前、リタイヤ目前で、時すでに遅し。
それを言い出したら、高校時代にもっと勉強していたら、第一志望の大学など軽々入れていたかも。若い時にもう少し頑張っていたら、もう少し上位の役職に就いていたかも。
  たら、れば、を言い出したら、キリがないですが、今後はボケないように、頭と身体を使うようにしたいもんです。
  ボケ防止には楽器演奏がいい? ∑(゚Д゚)   じゃ、新町別館音楽練習場に通うか。あれ?

  そんなこと言っている場合じゃない。今日も仕事です。(*_*)
 

蚤の市(21)

 投稿者:73年度生山崎博之  投稿日:2018年 3月 4日(日)11時56分22秒
返信・引用 編集済
  小生は家庭を持って以来、枕元に木刀を置いて寝ています。慶応大学の剣道部出身だった母方の祖父の習慣をまねてのことです。
夜、賊に襲われたときに家族を守るためのものであり、所謂、専守防衛のためです。一家の長として当然の義務であり、これは国も同じだと考えております。
時々賊が入ったことを想定し、木刀を振り回してみるのですが、大刀(だいとう・長いほうの刀)では天井や鴨居に当たってしまい、うまく立ち回れません。そういえば池田屋の変のように屋内での戦いの時には突きが威力を発揮したという話を思い出します。突きが得意ではない小生は、ある時から小刀を置くようにしました。これなら思い切り振り回せます。

そんなある日、蚤の市で枇杷の木の木刀を見つけました。樫の木と違い枇杷の木には「粘り」があり折れにくくかなり高級品です。大刀一振りで10万円するものを見たことがあります。しかし、そこは蚤の市、大刀で1万2千円、小刀で6千円と言われました。色もツヤも美しく一目で気に入ってしまいました。取敢えず、小刀の価格交渉に入ったのですが、小生が気に入ったことがバレバレで相手は強気で押してきます。結局5千円で手を打ちましたが、結果的にはいい買い物をしたと思っています。

時々シミュレーションを思い浮かべ、この枇杷の木刀を振り回しては悦に入っております。
 

推薦図書(105)

 投稿者:73年度生山崎博之  投稿日:2018年 3月 4日(日)10時33分9秒
返信・引用 編集済
  『稲盛和夫のガキの自叙伝』(稲盛和夫・日経ビジネス文庫・04年9月)

「京セラフィロソフィー」というのはご存知でしょうか?京セラの創始者・稲盛和夫氏の人生観、経営哲学等々がびっしり書き込まれている素晴らしい本です。わが社では毎朝、この京セラヒィロソフィーを交代で一つずつ読み上げています。この稲盛哲学を中小企業にも広めるべく開いた「盛和塾」の塾生も年々増え続け、今や海外にも広まっています。
そんな松下幸之助氏の後を継ぐ経営の神様の自叙伝です。今まで何冊も稲盛氏の著作を読みましたが、この自叙伝を読むと改めて感動します。経営に携わる人は勿論、そうでない方々にも十分楽しんでいただける本です。
 

うつりゆく時代(26)人工知能AIの事例 ⑭ 金融 その2

 投稿者:二村重博  投稿日:2018年 3月 3日(土)15時42分36秒
返信・引用
  (2)既存の銀行業とフィンテック
 まず、フィンテックが注目されるようになった背景を考えてみます。日経の記事(16/10/17)によれば、この言葉は2003年ごろに使われ始めましたが、最近特に注目されるようになったのには金融側の要因とIT側の要因があるとし、金融側の要因として08年のリーマン・ショックの金融危機以降、銀行の規制が厳しくなったことを、IT側の要因としてクラウドサービスの普及、世界的なスマホの普及、人工知能(AI)の発達を挙げています。この二つの要因が相まってフィンテック技術を普及させることになったと考えられます。要は、フィンテックを活用することにより、金融サービスがより速く、より安く提供される可能性を持ってきたことになります。
 このことを、具体的に考えてみます。銀行の固有の業務は預金と貸し出しです。預金は便利な決済手段として使われ、預金の多くは銀行の審査・与信管理で迅速に貸し出すことができます。一方、銀行システムは社会的インフラでもあるので厳しい規制が課せられています。この預金と貸し出しという固有の銀行業務に対し、フィンテックは確かに銀行にとっては脅威となります。
 神戸大学の内田氏は、決済手段としては「電子マネーやスマートフォンのアプリを通じて小口決済を容易にするモバイル決済サービス、ネット上で自律的に取引されるビットコインなどの仮想通貨」などを、貸し出し面では「貸し手と借り手をネットで直接結ぶP2Pレンディング、経理・商流・顧客評価など様々なデータに基づき人工知能(AI)が判断する貸し出し」などを、また、新しい資金調達の手段として「出資型クラウドファンディングやICO(仮想通貨技術を使った資金調達)などを挙げています(内田浩史「経済教室 フィンテックで業務改革」『日経』18/01/12)。しかし内田氏によれば、新たな決済サービスの多くは預金による決済を指図する手段なので預金を促進させるし、仮想通貨は預金の代替物になりますが現状では小口取引で既存システムに代わるものとは思えない、また新たな貸し出しも銀行は数値化が難しいソフト情報も持っているので銀行以外では難しい面もある、さらにフィンテック独自の貸し出しについては、これまでリスクを負えない銀行以外が無担保無保証化で貸し出し可能ならばそれは望ましいと言い、「フィンテックは銀行を完全に代替するものではなく、銀行自身がうまく取り込むことで強みを増せる可能性も高い。・・・フィンテックを生かして効率化を図り、自動化できない高度な業務に人材をシフトさせることは、後ろ向きの事業縮小ではなく前向きの事業再構築であり、少子高齢化による労働力不足への対応ともなる」(同記事)と言っています。
 それでは現在、このフィンテック技術に直面して銀行はどのような対応をし、政府や金融庁はどのような法整備を考えているかが問題になります。これは次回以降に取り上げることにして、今回は、フィンテックによって社会がどのように変わろうとしているかということを見てみます。

 (3)フィンテック社会の将来
 今年の1月9日の日本経済新聞は、「ニッポンの革新力 フィンテック社会一変 金融サービス安く便利に」(19~22頁)という記事を特集していました。以下ではその記事を要約しておきます。
 まず、2030年までの社会の変化をロードマップという形で掲載し、「2030年、金融サービスは今とは全く違った姿となっているだろう。まず駅前や都心の一等地にある銀行の支店は姿を消し、決済やお金の貸し借り、信用のあり方といった枠組みが刷新される。そして従来の金融とは異なる新たな担い手『ネオバンク』が生まれようとしている」(22頁)と言っています。(ここでネオバンクとは、「預金や融資といった従来銀行が行ってきたサービスを、肩代わりする事業者だ。明確な定義はないが、先行する欧米でネオバンクとよばれる企業の多くが銀行免許を持たない銀行代理業。銀行と契約を結び、顧客に対して新しい金融サービスを提供する」というもので、銀行は「自前でサービスを開発するよりも、すでに成功しているネオバンクと提携した方がリスクもコストも低く時間も稼げる。まだ伝統的な金融業が圧倒的な利点をもつ日本で、ネオバンクの先陣を切る企業はどこか」(22頁)と問うています。)
 2030年までの行程では、今後、銀行口座の預金の分だけ発行される兌換デジタル通貨が誕生し、カードが不要なATMが普及、ICO(仮想通貨技術を使った資金調達)ルールが整備され、コンビニでも仮想通貨の決済が可能になります。認証は生体認証と行動パターンによる認証を組み合わせた完全手ぶら認証になり、2023年ごろまでには三菱東京UFJ銀行の約3割の9500人分が削減、そのころファンドマネージャーはAIになります。2025~6年には病院や郵便局で仮想通貨支払いが可能になり、みずほファイナンシャルグループも従業員を1.9万人削減して6万人に、コンビニもレジなしになります。そして、2030年には紙幣を全面廃止し財布から現金が消えます。世界統一の仮想通貨が誕生し、金融サービスもほぼ全てウェブ完結可能になる、という将来を描いています。
 これからの日本の特徴は、この問題では欧米や中国に周回遅れになっているという点です。日本では現金通貨の利用率が高く、フィンテックに対する投資額が他の国に比べて少ないという点です。2016年の日本の現金流通残高の名目GDP比率は20%で、多くの他の国より高くなっています。(特に低いスウェーデンでは1.42%でした。)このことを反映してフィンテック投資額も2017年はアメリカの1%弱と少ないものでした。日本経済新聞社と大手会計事務所のKPMGの2030年のフィンテックに対する投資額の推計によると、その変化はは以下のようでした(単位は億ドル)。

            2017年     2030年
    アメリカ     150       300
    イギリス      33             60
    ドイツ            14              50
    中 国             18             150
    日 本                             10

 世界ではキャッシュレス社会が広がり始め、中国ではモバイル決済サービス「アリペイ(支付宝)」が急速に普及しています。日本はもう追いつけないのかという問いに早大ビジネス・ファイナンス研究センター顧問の野口氏は、「電子マネーでアリペイを超えようとしても勝てない。勝てる可能性があるとすれば、メガバンクが実用化を目指すMUFGコインやJコインなどのデジタル通貨だ。仮想通貨と違って大きな相場変動が無く、メガバンク間の規格が統一できれば、送金手段として競争力を持てるのではないか」と言い、フィンテック規制の在り方については、「今の法制は既存の銀行側に有利で、ベンチャー側はメガバンクの仕事を奪えない。米国は逆で、新たな技術革新が生まれやすい。参入規制の強い国に頭脳は流れてこないことに留意すべきだ」(野口悠紀雄「日本、デジタル通貨に勝機」22頁)とコメントしています。

 以上のことを基礎知識として、次回からはさらに具体的にこの分野の事例を見てみることにします。
 

うつりゆく時代(25)人工知能AIの事例 ⑬ 金融 その1

 投稿者:二村重博  投稿日:2018年 2月18日(日)13時11分47秒
返信・引用
   昨年の1月28日から、主として日本経済新聞の記事をまとめるという方法で「うつりゆく時代」というタイトルのシリーズを始めて24回まで続けてきました。今年に入り、多忙にしていたためにこのシリーズを中断していましたが、これからまた続けようと思います。
 しばらく時間が空きましたので、全体の流れを把握してもらうために、これまでのシリーズのそれぞれのタイトルを以下にまとめておきます。

 (1)  はじめに
 (2)       断絶 (Disruption) の時代か?
 (3)        大転換の時代か?
 (4)、(5)  揺れる世界と日本
 (6)~ (8)  人工知能AIとはなにか?
 (9)         AIの事例; 農業、小売業、衣料
 (10)        AIの事例; 医療、介護
 (11)        AIの事例; 自動車、交通
 (12)、(13) AIの事例; 業界
 (14)、(15) AIの事例; 工場
  (16) ~ (20) AIの事例; 雇用
 (21)~ (24)   休憩;人工知能とは何か

 AIの事例としては以上で全てではなく、まだフィンテックや仮想通貨を含む金融・保険、株式等の投資、セキュリティ、サイバー攻撃、ゲーム、政府等の項目が考えられますので、これから順次継続して取り上げます。まず金融から始めます。

【金融】
 IT、I o T、AIなどのデジタル技術と金融が融合して進展している金融サービスは、フィンテック (FinTech) といわれています。これは「金融 (finance) 」と「情報技術 IT   (information technology) 」を合わせたアメリカ発の造語です。通常、世界的に普及したスマホのインフラや、ビッグデータ、人工知能(AI)などの技術を使った金融サービスを指すとされています。このフィンテックがこれまでの金融サービスをどのように変えようとしているかを理解するために、今回はその概観を見てみることにします。

(1)フィンテックの概観
 NTTデータ経営研究所の加藤洋輝氏は、フィンテックのサービスを規制分野と規制外分野に大別し、規制分野には本業としての融資、決済、送金、投資、仮想通貨の分野があり、規制外分野には情報管理と業務支援の分野があるとしています。そして規制分野の代表的なフィンテックサービスの例として、融資にはソーシャル・レンディング、クラウド・ファンディングを、決済にはモバイル決済、オンライン決済を、送金にはオンライン送金、p2p送金を、投資にはロボ・アドバイザーを、仮想通貨には仮想通貨決済受付サービス、仮想通貨取引所を挙げています(仮想通貨は16年5月の「銀行法等の一部を改正する法律」で金融サービスとして扱われることになりました)。また規制外分野の情報管理にはPFM(家計簿サービス)、顧客管理、金融メディアを、業務支援には会計・労務サービス、データ分析、セキュリティを挙げています(加藤洋輝「フィンテック金融革命」『人工知能超入門』2016/11/24、東洋経済新報社、38~43頁)。
 またフィンテックの位置づけとしては、「当初は、既存金融機関のサービスの対抗馬としてフィンテックという言葉が使われた。つまり既存の金融機関の業務を侵食すると言われていたのだ。
 だが、すでに対立構造は部分的になりつつある。フィンテックベンチャーと既存金融機関との協調が目立ち始めているのだ。海外では、英トランスファーワイズ社が銀行との提携を始めた。日本でも、銀行と業務支援分野を手掛けるクラウド会計企業との、融資分野における協業が数多く発表されている。
 さらに、最近は個人や法人への直接的な金融サービスだけでなく、マーケティングやコスト削減など、既存業務の高度化や効率化もフィンテックの一分野として扱われ始めている」(加藤、同書、39頁)と言っています。
 さらに、「金融は『おカネ』という数字に置き換えられるものが商品である。つまり金融業は、情報を取り扱う産業だともいえる。そのため、金融とAIの相性は非常によい」(加藤、同書、40頁)として、AIの金融サービスへの活用領域の例として、顧客接点としてのコールセンターや投資支援、マネーロンダリング対策を含んだ不正検知、レポート作成の自動化、与信業務の高度化や市場予測、商品開発や顧客分析、仕訳・会計・財務等の自動処理などを挙げています。

 以下では、上記のフィンテックに関係する用語を中心にしてその内容を見てみます。
 *「モバイル取引」について
 金融アナリストの松田遼氏は、「スマートフォンやタブレットなど新たなモバイル機器の登場とその機能向上で、ネット金融取引が従来のパソコンからモバイル機器に移っている。つまり、モバイル機器でのネット金融取引が近年のフィンテックの特徴の一つだ」(松田遼「ITと金融の大融合がもたらす金融業界の『産業革命』」『週刊エコノミスト』2015/12/15、24頁)と言っています。特に決済分野への金融業以外の企業の参入が注目されます。「新参入は、ネット物販系に加えて、検索エンジン大手のグーグル、iPhoneはじめモバイル端末メーカーでもあるアップル、SNS(交流サイト)のフェイスブック、ツイッター、ラインが挙げられる」(松田、同著、24頁)というように、これらのIT先端企業群は大量の個人データを持っていますので、新たな金融ビジネスのチャンスも持っていることになります。
 *「クラウド・ファンディング」と「ソーシャル・レンディング」について
 「クラウド・ファンディングとは、Webサイトを通じて投資家と借り主を結びつけ、不特定多数から比較的少額で資金を集める手法である。資金提供者に対するリターンによって、①金銭的なリターンがない「寄付型」、②利子配当など金銭的なリターンが伴う「融資型」(ソーシャル・レンディング)、③何らかの権利や物品の購入により支援する「購入型」の3タイプに分類される。特にソーシャル・レンディングでは、従来の銀行融資の対象になりにくい案件に対して、資金調達の手段を与えるという点で意義がある」(松田、同書、25頁)というように、フィンテックは融資の面でもコストの優位性を持っています。
 *「ロボ・アドバイザー」について
 これは、コンピュータープログラムが個人投資家に投資手法を提案するサービスで、投資家の特性に応じて株式や債券など最適な運用資産の組み合わせを示してくれます。「ロボ・アドバイザーの利点は、その投資アドバイスに対する手数料の安さと安定したサービスの質及び利便性といえるだろう」(松田、同書、25頁)という特徴があります。
 *「仮想通貨」について
 「仮想通貨は、民間企業が設立し運営している取引所で売買されている。そこでの価格変動が大きいために、安い送金手数料の恩恵が打ち消されてしまうケースがある」(松田、同書、26頁)というもので、安定した通貨取引を技術面から支えているのが「ブロックチェーン」という技術です。ビットコインに代表される仮想通貨に対しては、最近の「仮想通貨流出」という事件で大きな話題になっています。この問題は改めて取り上げます。

 松田氏は、「世界ではフィンテックに対する投資額は円換算で約1.5兆円(14年)であるが、日本は数十億円程度にすぎない。欧米から周回遅れの日本のフィンテックに対して、日本政府もようやく本格的な対応を始めた」(松田、同著、26頁)として、日銀や金融庁は決済の高度化に関する研究会を14年から開催、経済産業省はフィンテック研究会を15年10月から開催、9月から金融審議会では銀行持ち株会社における業務規制について議論が始められた、と言っています。その後、これらの問題はどのように進展してきたのでしょうか。
 次回からはこれまでと同じように日本経済新聞の記事を調べることで、以上のような範囲のフィンテックの事例が具体的にどうなっているかを見てみる予定です。

 

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